🔳 Windows helloで利用するPINコードとパスワードの違い
Windows Helloで利用するPINコードと従来のパスワードは、一見同じように感じられるかもしれませんが、セキュリティや使用方法において大きな違いがあります。以下では、その違いについて解説します。
1. PINコードはデバイスに限定される
PINコードは、設定された特定のデバイスのみで使用されるため、他のデバイスからは使用できません。仮にPINコードが流出しても、設定されたデバイス以外では認証に使えないため、セキュリティリスクが限定的です。一方、パスワードはクラウドを介して複数のデバイスで利用可能であり、どのデバイスからでもアクセスできるため、リスクが広がります。
2. PINコードはデバイス内部のセキュリティで保護される
Windows Helloでは、PINコードがTrusted Platform Module(TPM)というセキュリティチップによってデバイス内部に安全に保管されます。TPMはPINコードの暗号化に加え、デバイスを離れると無効化される機能も備えています。パスワードはオンラインのサーバーに保存されるため、サイバー攻撃などによって漏洩するリスクがありますが、PINコードはオフラインで動作するため、サーバーに依存せず、サイバー攻撃の影響を受けにくい点が大きなメリットです。
3. PINコードは簡単に変更可能
PINコードはデバイスごとに設定され、必要に応じて簡単に変更できます。もしデバイスが盗難に遭った場合でも、パスワードを変えずにそのデバイスのPINコードを無効化できます。これにより、他のデバイスやアカウントへの影響を防げます。一方、パスワードの変更はすべての関連デバイスやサービスに影響し、変更が煩雑になる場合もあります。
4. PINコードは複数要素認証の一環
PINコードは、特定のデバイスのセキュリティと組み合わせた「複数要素認証」の一部として機能します。Windows Helloでは、PINコードの他に顔認証や指紋認証と組み合わせて使うことで、セキュリティレベルをさらに向上させることができます。パスワードのみでのログインは、複数要素認証がない限り、ユーザーIDとパスワードの2つの情報に依存するため、PINコードに比べるとリスクが伴います。
PINコードとは、安全性に優れた認証システムです。
PINコードはデバイスごとに管理され、TPMによる高度なセキュリティが施されているため、セキュリティ面でパスワードよりも優れた特性を持ちます。また、顔認証や指紋認証と併用することで、セキュリティと利便性の両立を図ることが可能です。Windows HelloにおけるPINコードは、単なる暗証番号ではなく、安全性を強化するための重要な役割を果たしています。