🔲 Node-REDの課題と対策
Node-REDは優れた開発言語ツールですが、基本的にシングルユーザ向けに設計されているため、マルチユーザで利用する場合には以下のような問題点があります。
- セキュリティの問題:
- デフォルトでは認証機能がないため、誰でもフローエディタにアクセスして編集できてしまう。
- 複数ユーザーが同時に編集すると、意図しない変更や上書きが発生する可能性がある。
- ユーザー分離の欠如:
- 各ユーザーごとに独立した作業環境を提供できない。
- フローやノードの設定が全ユーザーで共有されてしまう。
- パフォーマンスの問題:
- 複数ユーザーが同時にアクセスすると、サーバーに負荷がかかり、応答性が低下する可能性がある。
- バージョン管理の困難:
- 複数ユーザーによる変更を追跡・管理することが難しい。
- カスタマイズの制限:
- ユーザーごとに異なる設定やプラグインを使用することが困難。
- アクセス制御の欠如:
- 特定のフローやノードへのアクセス制限ができない。
- 監査とログの問題:
- 誰がいつどのような変更を行ったかを追跡することが難しい。
これらの問題に対処するには、Node-REDを複数インスタンス起動したり、認証機能を追加したりするなどのカスタマイズが必要になります。また、エンタープライズ向けの代替ソリューションを検討することも選択肢の一つです。
課題:node-redはマルチユーザ環境では使えないのか?
上記の課題は、node-red単体で開発した場合の課題といえます。ところが、node-redの良さを活かしつつ、上記の課題を解決することができれば、優れた開発環境をnode-REDで構築できるのではないでしょうか?
対策:Node-RED + Keycloakに認証サーバ構成
Node-REDによるマルチユーザ構成は、Keycloakによる認証サーバとのコンビネーションにより構築可能です。Node-REDによる優れた制御機能や非同期並列処理を活かしたAPIサーバの構築など、単体では困難だったマルチユーザ向けのアプリケーション開発を可能にします。